Yamaguchi Navigator[やまぐちナビゲーター]

山口市にゆかりのある方々のイチオシを紹介する「Yamaguchi Navigator」。アート的視点を交えながら、お気に入りのスポットや行きつけのお店など、地域の隠れた魅力を思い入れたっぷりに語ります。これを見れば、お決まりの観光とは一味違った旅の楽しみ方ができること間違いなし!ぜひ山口市を訪れるときの参考にしてみてください。

新井 道子 新井 道子さん(ラジオパーソナリティー)

人、まち、自然、食…
出会ったすべてが宝物

画像:ナビゲーター近影
新井 道子(あらい・みちこ)

大学在学中にNHK山口放送局のオーディションに合格したのをきっかけに、ラジオの世界に入りました。現在、ラジオパーソナリティーとして主に生番組の進行を務める傍ら、イベント企画・番組制作、各種司会、話し方講座講師なども担当しています。「ラジオを通じて今を共有すること」「一人ひとりに寄り添うこと」をモットーに、マイクの前に座る日々です。

山口市には、あたふたしない余裕というか、独特の落ち着きと穏やかさが漂っているように感じます。その背景には、室町時代、そして幕末と、何度も歴史の表舞台にその名を馳せたという「誇り」があるのだと勝手に推測しています。その一方で、山口祇園祭や山口七夕ちょうちんまつりなど、地域に伝わる伝統的なお祭りは、古式ゆかしい美しさと活気に満ちあふれています。「品がありながらも賑やかな一面もある」。そこが、山口市の一番の魅力ではないでしょうか。
 もう一つの魅力は、すぐ近くに自然を感じられることです。中心部には、春は桜が咲き、初夏はゲンジホタルが飛び交う一の坂川が流れています。県庁のすぐ近くにホタルが生息する美しい川があるところなんて、全国を探してもおそらくここだけではないでしょうか。
山口市を訪れたなら立ち寄ってほしい場所は数えきれないくらいたくさんあります。その中から、普段私が足繁く通っているお気に入りスポットをいくつかご紹介します。

リフレッシュしたいときや少しパワーダウンしているときには、自然と湯田温泉に足が向かいます。「ふぅ~っ」と大きく息を吐きながら疲れを癒すのと同時に、山口市に住んでいる幸せにも浸かっています(笑)。温泉ソムリエ的に紹介すると、源泉は72℃、泉質はPH9.02のアルカリ性単純温泉。肌の角質を取って滑らかにしてくれる「美肌の湯」です。思い立ったらいつでも行けるように、財布の中には入浴回数券を忍ばせています(笑)。足湯を備えた湯田温泉観光回遊拠点施設「狐の足あと」にもよく訪れます。足湯に浸かりながら地元の方や観光客と交わす会話も楽しみのひとつです。

植物好きの私にはたまらないのが、世界的に知られるフランス人アーティスト、パトリック・ブラン氏が手掛けた壁面緑化アート「垂直の庭」です。JR新山口駅南北自由通路の約100メートルにわたって、山口県内で採取された約140種類の山野草がモザイクのように配置されています。自然光が降り注ぐ解放的な空間は、ほんのりと土や苔の香りがして、季節の移ろいとともに植物の成長が楽しめます。見たこともない山野草のかわいい花など、毎回嬉しい発見があります。その上、SLやまぐち号の汽笛が聞こえてくるともう最高です。
ちなみに、北口駅前広場にはサテライトスタジオ「ゼロスタジオ」があります。平日の午後は、エフエム山口の生放送をしているので、ぜひ覗いてみてください。

一の坂川のすぐ近くには、東京から移住してきたご夫婦が営む焼き菓子屋さん「やをぜ」があります。奥様の牛尾恵美子さんが一つひとつ丁寧に焼き上げた、季節のフルーツを使ったタルトやパウンドケーキなどのお菓子は食べ応え十分。お気に入りのお茶と一緒に、ゆっくりと味わっていただきたいです。ここから歩いて15分、国宝瑠璃光寺五重塔の近くにある店舗もオススメです。ご主人の牛尾篤さんは、洋画家としても活動されています。著書『都会を離れて古民家暮らしはじめました』には、山口市の魅力がたっぷりと描かれているので、ぜひ読んでいただきたいです。

山口市を旅するときは、少し時間に余裕をもったスケジュールを組んで歩き回ってみるといいと思います。一見すると地味に感じるかもしれませんが、一歩踏みこんで、観光ガイドさんのお話を聞いたり、まちの人と言葉を交わしたりしながら、少し貪欲に山口市を味わうと、その印象はガラッと変わると思います。どうかあなたにとって記憶に残る特別なまちになりますように。みなさまのお越しを心からお待ちしています!

関連施設

湯田温泉観光回遊拠点施設
「狐の足あと」

画像:施設外観

JR新山口駅南北自由通路
「垂直の庭」

画像:施設外観

焼き菓子 やをぜ 後河原店

画像:施設外観

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