Yamaguchi Navigator[やまぐちナビゲーター]

山口市にゆかりのある方々のイチオシを紹介する「Yamaguchi Navigator」。アート的視点を交えながら、お気に入りのスポットや行きつけのお店など、地域の隠れた魅力を思い入れたっぷりに語ります。これを見れば、お決まりの観光とは一味違った旅の楽しみ方ができること間違いなし!ぜひ山口市を訪れるときの参考にしてみてください。

吉村 大星 吉村 大星さん(現代美術作家)

さまざまなアートを受容する
懐の広いまち

画像:ナビゲーター近影
吉村 大星(よしむら・たいせい)

山口市はジャンルを越えた芸術家の交流が盛んであると同時に、芸術家を応援しようとする人たちが多く暮らす“アートへの情熱があふれるまち”だと感じています。山口県立美術館、山口情報芸術センター[YCAM]、クリエイティブ・スペース赤れんが、ギャラリーナカノ、カフェ&ギャラリー ラ・セーヌといった、誰でも気軽にアートに触れられる環境が整っています。また、地元のアーティストの発掘・支援を目的とする「やまぐち新進アーティスト大賞」、工芸、絵画、写真、書など、ジャンルを超えた作品の公開審査が特徴の「山口県美術展覧会」など、作品を発表する場も多く設けられています。
また、アートに関連したイベントも定期的に開催されています。そのうちの一つ、維新百年記念公園で行われる「山口アーツ&クラフツ」は、県内外のクラフト作家による西日本最大級のイベントです。自然豊かなロケーションのもと、陶芸やガラス細工、木工、皮革、アクセサリーなど、多彩な作品が展示・販売されており、作り手と直接対話しながら気に入ったものを探すことができます。
アート関連も含めて、山口市には魅力的なお店や場所がたくさん存在します。その中から特に私が気に入っているおすすめスポットを3つご紹介します。

最初にご紹介するのは、徳地にある「やまぐちサッカー交流広場」です。ここは、中山間地域の活性化を図ることを目的に、廃校を活用して造られたスポーツ施設です。レノファ山口FCの練習拠点の一つとして知られていますが、それ以外にもバレーボールやバドミントン、フットサル、地域の夏祭り会場としても利用されています。僕も数回フットサルの練習に参加したことがあります。観客席下の交流スペースには、うどんやカレー、ソフトクリーム、フライドポテトなどの軽食が楽しめるカフェ「BASE83」もあります。

次は、下小鯖にある「三本松画廊」です。画廊主催者の山根みどりさんは、山口県美術展覧会で佳作を8回、夫の秀信さんは大賞を3回受賞されています。緑に囲まれた2階建ての真っ白な外観が印象的で、中に入ると清潔感いっぱいの空間が広がります。1階の展示室は、展示作品がより映える工夫と計算がされており、山根夫妻のセンスの良さが感じられます。2階の展示室には、額縁のような中連窓があり、そこから見る景色はまるで一点の絵画のようです。ここでは県内外で活躍する作家の個展、グループ展などが頻繫に開催されています。他の作家の作品を見ることで、今の自分に何が必要なのかを知ることができるので、作家を続けていく上での良い刺激になっています。

最後は、中心市街地の大市商店街にあるチーズケーキ専門カフェ「Cafe L’ancre(カフェ ラアンカー)」です。チーズスフレや3種のチーズなど、マスターが長年研究を重ねたチーズケーキが常時数種類揃います。人気ナンバー1はバスクチーズケーキ。チーズの風味がしっかりしているのにしつこい甘さがなく、とても食べやすいです。これを食べてからチーズケーキが好きになりました。そのほかにも、ガトーショコラやアイシングクッキー、冬期に登場する干し柿チョコレートもおすすめです。

今回紹介しきれませんでしたが、私の地元である徳地には、地元特産品を扱う「南大門」、食べ応えのある焼き鳥が人気の「わたなべ商店」、卵かけご飯専門店の「徳地とりたまの里」、ビーントゥバーチョコレートで知られる「洋菓子店tete」、リーズナブルで素朴なパンが並ぶ「手作りパン&ピザの店K’sHouse」など、個性的なグルメスポットがたくさんあります。また冬期には、まち全体がイルミネーションで彩られます。山口市徳地総合支所をはじめとする各種施設や個人宅など、その数は約70カ所にも及びます。こちらにもぜひ足を運んでみてもらえたらと思います。

関連施設

やまぐちサッカー交流広場

画像:施設外観

三本松画廊

画像:施設外観

Cafe L'ancre(カフェ ラアンカー)

画像:施設外観

特別特集

  1. ぺこぱ
  2. 青山倫子
  3. 松村 邦洋

ページ上部へ戻る